エゾシカ、冬は一日中活動していた 季節で変化(北海道)

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◇北大と酪農学園大の生息調査で判明

北海道に生息するエゾシカやユキウサギなどの一日の活動パターン(日周活動性)に季節変化があることが、北海道大と酪農学園大学などの研究グループの調査で分かった。エゾシカは主に日の出、日の入りの時間帯に活動することが知られているが、冬は一日中活動していた。理由は分かっていないが、気温によるストレスやエサが影響している可能性があり、調査を進めて農林業被害対策のための駆除や個体保護に生かしたい考えだ。【昆野淳】

調査は、千歳市・支笏湖東岸の国有林内(一部は国立公園)に赤外線カメラ30台を設置し、2012年6月から2年間実施した。動物の体温を感知して自動撮影する「カメラトラップ」と呼ばれる手法で、エゾシカ▽ユキウサギ▽ヒグマ▽キタキツネ▽ホンドテン▽アライグマ▽タヌキ▽エゾリス−−の8種について、撮影時刻から1日の活動頻度を分析した。

季節変化が顕著だったのは、普段は主に日の出、日の入りの時間帯に活動する「薄明薄暮型」のエゾシカとユキウサギ。冬になると一日中動き回るエゾシカについては、現地周辺が氷点下20度にもなることから体温調節をしていると考えられるという。ユキウサギは秋冬に夜間を中心に活動するが、要因は分かっていない。

冬眠期以外は昼夜問わず活動するヒグマ、キタキツネ、ホンドテンの「一日中型」も変化が観測された。夏季(7〜9月)にヒグマが薄明薄暮、キタキツネは夜間の活動頻度が増加。ホンドテンは秋季(10〜12月)に主に夜間に活動する「夜行型」になった。一方で夜行型のアライグマ、昼行型のエゾリスは季節による変化が見られなかった。

調査を担当した元北海道地球環境科学研究院の池田敬・特別研究員=現・国土技術政策総合研究所研究員=は「季節変化には、動物同士の捕食被食関係や人的影響も考えられる。今回は自然に近い動物の活動を調査することができたが、地域による違いなど、さらに調査が必要」と話す。

http://news.biglobe.ne.jp/trend/1026/mai_161026_5476989788.html

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