シカ食害、防ぐには「防護柵を」(滋賀県)

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森の生物多様性について考える「山門(やまかど)水源の森2050シンポジウム」が8日、滋賀県草津市下物町の県立琵琶湖博物館で開かれた。管理の行き届かない森林でシカの食害をどのように防げばいいかについて講演や討論があり、参加した約70人が熱心に聞き入った。

「土砂流出の可能性」と警鐘

2050年まで多様な生物が生きる森林を守っていこうと、長浜市西浅井町で自然保全活動に取り組む市民団体「山門水源の森を次の世代に引き継ぐ会」が主催した。

同会の藤本秀弘理事が「山門水源の森の生態系異変」と題して講演し、「2010年ごろから急激に増えたシカがササやキノコを食べることで下層植生が減少し、土砂流出が起きる可能性がある」と警鐘を鳴らした。

続いて、京都大の高柳敦講師が、シカは2歳から出産が可能で、少なくとも毎年1頭を産むとした上で、「シカの食害が大きい場所や出現状況を調査し、大規模な防護柵の設置を検討すべき」と指摘した。

参加者とのパネル討論では、鳥取県の大山で自然保護に取り組む鳥取大の日置佳之教授が「食害などで荒れ果てた森林の生態系を再生させるには約30年が必要になる。そのためには息の長い活動が求められる」と語った。

京都新聞

http://www.kyoto-np.co.jp/environment/article/20161009000047