ニホンジカの効率的捕獲を 県が筑北で実証実験(長野県)

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 急増するニホンジカの効率的捕獲に向け、県松本地方事務所(松本市)は、筑北村坂井で「囲いわな」と「括(くく)りわな」による捕獲の実証事業を始めた。シカが好む餌や岩塩を置いて誘い込み、捕獲実績の向上を目指す。同村猟友会坂井支部と県の認定鳥獣捕獲事業者が協力し、二〇一七年三月上旬まで続ける計画だ。

 実証事業は定期給餌でシカをおびき寄せ、遠距離からスコープ付ライフル銃で捕獲した一五年度の誘引狙撃に次ぐ事業。

 冬季の給餌による誘引効果は実証できたが、警戒心の強いシカが餌場を放棄するなどしたため、誘引わな猟の効果を試すことになった。

 初日は、JR篠ノ井線・冠着駅西の休耕地に囲いわなを設置した。シカの群れは、松本市郊外の美ケ原高原などから北へ侵入する傾向が確認されており、同村一帯は農業被害が激増している。

 北の冠着山を越えれば、長野地域や北アルプスにも入る危険があるため、同所は被害拡大を防ぐ重要な“砦(とりで)”でもある。

 設置作業には、同地方事務所林務課職員と認定事業者が参加。縦、横各二十メートルの方形に二メートルの支柱を約三メートル間隔で計二十八本立て、ナイロン製ネットで囲んだ。中にはシカが好む餌と岩塩などの誘引材を置く。

 また、周囲に誘引状況を確認するためのセンサーカメラを設置した。シカにセンサーが反応すると、画像がメールで送られる情報通信技術も導入。見回り回数が減り、捕獲労力や経費も削減できるという。

 括りわなは、猟友会の協力で約百カ所に設置する。半数の約五十カ所にはシカの好物を置く計画で、同課の担当者は「誘引餌の有無や種類、置き方による捕獲効果を比較したい」と話した

中日新聞

http://www.chunichi.co.jp/article/nagano/20161007/CK2016100702000027.html

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