行楽シーズン、冬眠前のクマに警戒 ブナ凶作で里に侵入の懸念(山形新聞)

県内でクマの目撃情報が依然として後を絶たない。県警によると、目撃・出没情報は前年の約2.5倍に上り、9月には今年2例目の人的被害が発生した。冬眠への備えでクマの動きが活発化するが、餌となるブナの実は凶作で、人里近くへの出没が今後も懸念される。秋の行楽が本格化し、県民が山に入る機会が増えている。県警は「クマの領域に入るという意識を持って注意してほしい」と話す。

県警によると、目撃・出没情報は9月29日現在658件で、前年同期比412件の増。これまでで過去最多だった2012年(446件)を大幅に上回る異常なペースで増加している。

秋の行楽シーズンを迎え、県警が警戒するのは人身被害だ。12年は9月以降に5件相次いだ。今年は4月に西川町で発生して以来、人に危害を加えるケースは確認されていなかったが、最上町の山中で先月、キノコ採りをしていた60代男性が襲われた。

クマにとって秋は冬眠に備える季節。餌を求めて動きが活発化する。県警地域課は「山中でクマに接近、遭遇する危険性は一層高まる」と指摘。被害防止のため県警は、遭難防止の広報ポスターにクマに対する注意喚起を盛り込み、市町村などに配布した。

農作物の被害にも引き続き警戒が求められる。県の調査で、クマが好んで食すブナの実が今年は県内全域で「凶作」と予測された。目撃情報が増加している一方で、山中の餌が不足する事態で、同課は「餌を求めて人里まで下りてくる恐れがある」と懸念する。

畑への侵入をどう防ぐか。県園芸農業推進課は「草刈りを徹底し、クマが身を隠せる場所をなくしてほしい」と話す。収穫後の作物を園地に残さないことも重要。そこに餌があるとクマが学習し、繰り返しやってくる可能性がある。

電気柵の設置も有効で、同課の担当者は「クマは臆病。山と里をはっきり区別することが大事だ」と強調する。県警地域課は「クマが冬眠するまでの間は、これまで以上に注意を払ってほしい」と求めている

山形新聞

http://yamagata-np.jp/news/201610/05/kj_2016100500091.php

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