デジタルかかしでシカ食害防げ 研究者らデモ機を製作(京都府)

激増したシカによる苗木や樹皮の食害が深刻化していることを受け、森林や農作物を守ろうと、府森林技術センターの主任研究員、小林正秀さん(50)らが台湾で販売されている電動の動物撃退機を日本の環境に適した形に改良し、デモ機を製作した。改良前のモニター調査では効果があったといい、改良版“デジタルかかし”にも大きな期待がかかっている。

林野庁によると、平成26年度の野生鳥獣による森林被害面積は、全国で約9千ヘクタール。このうち、シカの被害は全体の8割ほど。世界遺産・上賀茂神社の摂社、大田神社(京都市北区)でも、国の天然記念物のカキツバタ群落がシカの食害にあったとみられ、激減している。

自身もシカ被害にあっていたという南丹市在住で林業をしながら丹波グリの研究をしている小林さんは、台湾の企業が製作・販売している電動の動物撃退機に着目。撃退機を使用しながら、ストロボの方向を調整したり、バッテリーの容量を大きくするといった改良を加えたという。

撃退機は、赤外線センサーで周囲の動きを感知し、超音波とストロボで野生鳥獣を追い払うことができる仕組みで、これを100台輸入し、府内で農業や林業を営む人らに80台を配り、4月から約2カ月、モニター調査を実施した。継続使用を希望する人に販売すると66台が売れたという。改良を行う際には、使用者らの声も反映させた。今後、デザインなどを精査し、来年3月には本格的な運用を目指す。

小林さんは「被害はかなり深刻。大きな効果が期待できるので、行政の補助も受けて実用化したい」と話している。

産経ニュース

http://www.sankei.com/region/news/160927/rgn1609270061-n1.html