シカ肉でペットフード 食害軽減へ10年目(兵庫県)

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野生のシカによる農林被害に悩む兵庫県宍粟市で、主婦らのグループ「グリーンキーパー」がシカ肉を使ったペット用のおやつの製造、販売を始めて10年目を迎えた。全国でも先駆けてジビエ(野生鳥獣の食肉)を活用し、7月には姫路市内でも店舗販売を始めた。メンバーは「シカ害の軽減や地元の活性化につなげたい」と思いを新たにしている。(宮本万里子)

グループは宍粟市一宮町内の20~70代の8人で構成。同町生栖の作業場で商品製造に取り組んでいる。

結成は2007年。シカが群れで人里に現れ畑を荒らし、農作物の被害が広がりつつあった。代表の前田久代さん(66)は地元猟師から駆除したシカ肉をもらったが、途方に暮れた。「調理方法が分からず、量も多かった」と振り返る。

「もっと多くの量を使わないと、シカも減らない」。ペットフードとしての活用を模索し始めた。県やペットフードメーカーの助言を受けて、肉やあばら骨、内臓などをスライスやミンチにして乾燥させ、ジャーキーなどを考案した。

シカ肉は低カロリー、高タンパクで、消化しやすいのが特徴。運動量が多い犬に必要な鉄分も豊富だ。「アレルギーが治った」「毛づやが良くなった」と好評で、ニーズは高まっているという。

商品は冷凍生肉も含めて現在9種類。犬の高齢化などに対応し、商品開発を続けている。前田さんの愛犬のフレンチブルドッグ2匹も試食で協力する。

同市内の道の駅や神戸市中央区のアンテナショップ、ペットのイベント会場などで販売。7月からは姫路駅前にできた宍粟PR館「きてーな宍粟」でも売り始めた。

目標は設備を拡充し、犬の主食となるペットフードの開発といい、前田さんは「有害な動物とされるが命には変わりない。いかに大切に使えるかとの思いを忘れずに向き合いたい」と話す。

神戸新聞

http://www.kobe-np.co.jp/news/seiban/201609/0009524588.shtml

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